DL Newsによると、Krakenの共同CEOであるアルジュン・セティ氏は、競合のBullishとGeminiがそれぞれ今夏ニューヨーク証券取引所とナスダックに上場したが、Krakenは当面は追随しないと述べ、「FOMO（取り残されるかもしれないという不安）の感情から性急に行動を起こすことはない」と強調したという。この発言は、Krakenが早ければ2026年第1四半期にもIPOを計画しているという憶測への反論となった。

業界のM&Aブームを受け、Krakenは中小企業の買収に積極的だ。セティ氏は、Krakenは依然として買収を検討しているものの、「幅広い」取引を盲目的に追求するつもりはないと述べた。彼は、BreakoutとNinjaTradeの過去の買収が、自社の成長戦略と強く合致している点を挙げた。買収に加え、Krakenはカストディサービスやプライムブローカーサービスへの事業拡大など、一連の新サービスの立ち上げにも注力している。同社は収益の3分の1を機関投資家、残りの3分の2を個人投資家と中堅投資家に提供することを目指しているが、具体的な進捗状況は明らかにしていない。セティ氏は、Krakenは独立した企業であり、銀行や証券会社になる意図はないと強調した。また、現在の企業価値については明らかにしなかったものの、3月のNinjaTrader買収前の企業価値は150億ドルだったと認めた。また、同社は黒字経営でEBITDAもプラスであると述べた。