文:@the_smart_ape
翻訳:AididiaoJP、Foresight News
あるウォレットには102万6,800ドル相当のUSDCが眠ったままで、これまで一度も送金を行っていない。その資金は2つの集約ウォレットから送られており、さらにその2つの背後では32のトークン発行ウォレットが不断に資金を送り込んでいる。私は資金の流れを上流へたどり、43のウォレットからなるミームコインのカルテルを突き止めた。大量発行、同一ブロックでのバンドル買い、数秒以内の叩き売り、そして利益を段階的に集約する——という構図だ。
2026年1月以来、このカルテルはPump.fun上で6,855枚を超えるミームコインを発行しており、現在もなお続いている。
ミームコイン「fun」から始まる
手がかりはfunから始まった。コントラクトアドレスは7nRtEVneLhdc4L4dHyiExoSZoSMJx9VEBTr7wbmDpump。
10月22日、funがローンチした。ある投稿が発信されてから8秒後にトークンが発行されている。発行者が買い、さらに3つのウォレットが同一ブロックで追随して買った。その4秒後、発行者は全量を売却した。
異例なのは、このトークンがすぐにはゼロにならなかったことだ。10分後、時価総額は約15万ドルだった。
発行者とそのバンドル用ウォレットは、このトークンで13.6 SOLを稼いだ。彼らはトークンが急騰する前にすでに離脱していた。
そこで私はこの発行者が誰なのかを調べ、資金を追って下流へとたどった。資金はまず集約ウォレットに入り、USDCに換えられて、100万ドルを保有するウォレットへと集められた。そのウォレットの背後では、さらに31のトークン発行ウォレットが不断に資金を送り込んでいる。
43ウォレット、役割は明確
このネットワークの構造は次のとおりだ。
- 43のウォレット:32のトークン発行ウォレット、8の中継ウォレット、3のバンドル用ウォレット。
- 2026年1月以来、6,855枚を超えるミームコインを発行。
- 集約ウォレットは2つ。
- 蓄積ウォレットは1つ:102万6,800ドル相当のUSDCを保有し、現在まで一切動いていない。
発行のペースも変わった。6月以前は約30のウォレットが同時に発行していたが、7月以降は一度に1つの発行者しか使われていない。現在の発行者はDRXPafDuというウォレットで、9月9日から現在までにすでに1,118枚のトークンを発行している。
1回の発行は5ステップ
発行の流れはほぼ毎回同じだ。
- 発行者がトークンを作成し、同一トランザクション内で供給量の10%から15%を買い付ける。
- 同一ブロック内で、ネットワーク内の別の3つのウォレットが追随して買う。
- 外部の買い手が入ってくる。スナイパーBot、コピートレードBot、そして自分が早く買えたと思い込んだ人々だ。
- 発行者が全量を売却する。中央値は3秒。
- 利益はまず集約ウォレットへ、次いで蓄積ウォレットへ入る。
バンドルはランダムではない。160回の発行を調べたところ、461件のバンドル買いはすべて発行ブロックに集中していた。そのうち90%は作成トランザクションの直後に第1、2、3位で並んでおり、後続のブロックに現れたものは1件もない。
これはつまり、発行と3件の追随買いがひとまとめにして送信されており、外部の買い手には割り込む余地がまったくないということだ。
発行者も待たない。現在の発行者はこれまでに693回トークンを発行しており、そのうち88%は5秒以内にすべて売り切っている。
追随ウォレットは互いに結びついている
最も意外だったのは、発行者の後を追って買う3つのウォレットが、その場で新しく作られたものではないという点だ。それらは同じネットワーク内の、他のトークン発行ウォレットそのものだった。
たとえばAウォレットが発行すれば、B、C、Dが買う。Bウォレットが発行する番になれば、今度はA、C、Eが買いに来る。なかでもウォレット3cCqweS8…は、8人の異なる発行者の発行に関与していた。
これは一群の個人投資家が偶然追随しているのではなく、同じウォレット群が互いに買い支えて株価をつり上げている構図であり、まるで一本の生産ラインのようだ。
単独運用の動かぬ証拠:36ウォレットが同一ブロックで送金
ウォレットが同じ場所へ資金を送っているだけでは、同一人物だとは証明できない。決定的なのは以下の点だ。
10月14日15時39分14秒、36のウォレットが同一ブロックでSOLをすべて集約ウォレットへ送金した。2分後、さらに1つのウォレットが続いた。一括送金から3分後、集約ウォレットは蓄積ウォレットへ7万1,874ドル相当のUSDCを送金した。
36人が同一ブロックで送金するのは現実的ではなく、これはスクリプトによるものとしか考えられない。
しかも一度きりではない。集約ウォレットはバッチ単位で資金を受け取っており、同じ日、同じウォレット群が繰り返し現れている。
9月9日午前1時07分、旧発行者XXXX5JNGは938枚目のトークンを発行し終え、最後のトークン発行を行った。午前4時05分、新たな集約ウォレットに資金が入った。その6分後、新しい発行者DRXPafDuが3つの新しいバンドル用ウォレットを伴って初回のトークン発行を完了した。
そのさらに5日前、XXXX5JNGはこの新しい発行者に247 SOLを送金したばかりだった。
さらに直接的な証拠もある。発行者の初回買い付けは、数百回の発行にわたってトークン数量まで完全に一致している。1億1,090万枚のトークンと3.55 SOLの交換が966回、1億1,210万枚のトークンと3.56 SOLの交換が797回。同じツール、同じ設定だ。
蓄積ウォレット:入るだけで出ない
蓄積ウォレットのアドレスは次のとおり。
8wZf1QPda7HeQQYPXebVu8HGEKcCoiSoT7KsuwYLWtFX
単一の秘密鍵で管理される通常のウォレットだ。5月9日以降188件のトランザクションがあり、すべて流入で、このウォレット自身が署名して送信したものは0件。実際の送金元は2つだけで、集約ウォレット#1から74万2,271ドル相当のUSDC、集約ウォレット#2から28万4,539ドル相当のUSDCが入っている。
この蓄積ウォレットが最初に受け取ったSOLは、ネットワーク内のトークン発行ウォレットの一つから来ている。
黒幕は誰か?分かるのは取引所だけ
私にも分からない。
このアドレスにはKOLScanのプロフィール情報もなく、.solドメインもなく、Xでも誰も言及していない。私が追跡したウォレットにはKuCoin、Bybit、Binanceから資金が入っている。アドレスと実名を結びつけられるのは、これらの取引所だけだ。
私はこの発行ネットワークを約1,000の既知のKOLウォレットとも照合したが、重複も送金もなかった。
誰が金を払っているのか
発行者が吸い上げるSOLの1枚1枚は、彼の後から買った人々から出ている。
これらのトークンの多くは数秒でゼロになる。現在の発行者が発行したトークンのうち、funのように急騰するのは約3%だ。だが急騰したとしても、運用者はすでに離脱している。
彼らの売り抜けの受け皿にならないために
- 発行ブロックを開く。3つのウォレットが発行者の直後に買っていれば、それはバンドル買いだ。
- 発行者の履歴を確認する。1日に50枚のトークンを発行していれば、それはプロジェクト側ではなくカルテルだ。
- 発行者がすでに売却済みかどうかを確認する。このネットワークでは、売却に必要なのはわずか3秒だ。
- 継続的に発行を続ける発行者のトークンがローンチしてから数秒以内に買わないこと。
アドレス一覧
- 蓄積ウォレット:8wZf1QPda7HeQQYPXebVu8HGEKcCoiSoT7KsuwYLWtFX
- 集約ウォレット#1:DNmciAfumzbkNRxpPym5kiEsquD69JY3Nvj1T8nWGBqD
- 集約ウォレット#2:Hu92NuUGb9XMKaaqQnBaDfUGph7PnVRmoAtiKpPDrKUu
- 現在の発行者:DRXPafDunsHAMoo6hqyak9J5LfqT1MKBQEp5iUJMFvb7
- 旧発行者:XXXX5JNGhjPpQEsqcFChLtzv4V1HWyqUaW8tEwyjBfW
現在の発行者は、今もなお発行を続けている。



