作者:Dovey Wan、Primitive Ventures 創業者
ここ数年、セカンダリーマーケットのPMにいくつも投資し、多くのpodのパフォーマンスも追ってきました。新しい投資家を面接するたびに、自分に繰り返し問いかけていることがあります。いったいどんな人が、本当に投資に向いているのか。資本市場に1年で10倍を達成する人はいくらでもいますが、10年で10倍を達成できる人は稀です。IQや才能、努力といった基本的な要素に加えて、私が過小評価されていると感じるものがふたつあります。
1. 資本市場そのものへの極度の熱量
お金への愛情ではありません。多くの人はお金が大好きです。しかし、市場がどう動き、価格がどう形成され、流動性がどう移動し、リスクがどう値付けされ、期待がどうマネジメントされるかといったことには、ほとんど興味を持っていません。この点はコミュニケーションにあたって、情報密度が高いのにヘッドラインにならない出来事への好奇心が見られなかったり、一見些末だけれどもまったく新しい投資の切り口をもたらす情報を自ら深掘りしにいかなかったりする姿勢に表れます。
2. 自分の性格や行動パターンに最もフィットする投資手法を見つけること
ショートセリングが極めて得意な人は、ファンダメンタルズだけに専念すべきではありません。
ディスロケーションのトレードが得意な人は、テーマ型投資をやるべきではありません。
反応速度、リスク許容度、時間選好、同じ情報に対する解釈の違い――これらすべてが最終的に戦略やトレード構造の一部になります。ミクロ、メゾ、マクロのどの層にも無数の投資機会がありますが、investor/market fitをどのように見いだすかは、投資家それぞれの修練の結果です。
市場は常に突出した強みに報います。それは創業者に対しても、投資家に対しても同じです。突出した強みがどこまでも伸ばせるなら、弱点は単なる個性になります。いちばん長い強みが十分に長くなければ、わずかな弱点も欠点になりえます。自分を知ることは、市場を知ることよりも常にずっと大切なのです。


