週間資金調達シグナル
従来の金融機関がアジアで暗号資産インフラへの投資を積極的に拡大しており、SBIホールディングスが今週の大型ラウンドのうち2件を主導した。一方、AI関連の資金調達は取引規模で依然として暗号資産を圧倒している。
主要案件
| プロジェクト | セクター | 調達額 | 投資家 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
| Gauntlet | DeFi | 1億2,500万ドル | SBIホールディングス(単独投資家) | 日本の金融大手SBIが暗号資産との関係を深める中、DeFiリスク管理に巨額の資本を注入。 |
| EDX Markets | 中央集権型金融 | 7,600万ドル | SBIホールディングス(リード投資家) | SBIがウォール街の支援を受ける取引所のシリーズCラウンドを主導し、アジアでの機関投資家向け暗号資産取引・カストディを推進。 |
| Korbit | 中央集権型金融 | 9,800万ドル(買収) | 未来アセット・コンサルティング | 韓国の伝統的金融による暗号資産取引所買収は初めて。規制緩和と機関参入のシグナル。 |
| TrueDAO | インフラ・ツール | 1,000万ドル | Brevan Howard Digital(リード)、Zee Prime Capital、Jump Capital | AI活用のクロスチェーンDeFiインフラが西側ファンドの支援を獲得。アジア展開の可能性も視野に。 |
注目のビルダー
- Gauntlet : かつてDeFiストレステストの先駆者だったGauntletは、今やフルスペクトルのリスク管理とボールト・キュレーションのプラットフォームへと進化している。SBIホールディングスからの独占的な1億2,500万ドルのラウンドは単なる資金注入ではなく、Ripple、Circle、Morphoを既に支援するアジアで最も影響力のある金融コングロマリットとの戦略的連携だ。SBIの販売網と機関投資家へのリーチにより、GauntletはアジアのDeFiやオンチェーン利回り商品に参入する伝統的資産運用会社にとって頼りになるリスクレイヤーとしての地位を固める可能性がある。
その他注目
- KOR Protocol : オンチェーンでのクリエイティブ資産決済を目的にシリーズAで750万ドルを調達し、1kxとBlockchain Capitalが参加した。シンガポールに関連したエンターテインメント重視の姿勢は、アジア市場への野心を示唆している。
- Elliptic : Circle Venturesがブロックチェーン分析企業に非公開の金額を投資した。同社にはDeutsche BankやNasdaq Venturesが出資している。Circleのアジアにおけるステーブルコイン展開は、Ellipticのコンプライアンス・ツールによって後押しされる可能性がある。
資金の流れ
- SBIや未来アセットのような伝統的金融グループは、明確な規制経路を持つ取引所とインフラに注力し、アジアにおける暗号資産の統合を主導している。
- DeFiリスク管理が最大の単一投資を引き寄せ、機関投資家の資金配分担当者が高利回りの投機よりも安全性と分析を優先していることを示している。
- 日本と韓国は規制されたデジタル資産ベンチャーのハブとして台頭し、米国および欧州の資本への国境を越えた回廊がより明確になりつつある。
PANews 見解
今週は構造的転換を浮き彫りにした。アジアの伝統的金融機関はもはや暗号資産に手を出すだけでなく、中核インフラを積極的に買収している。SBIがGauntletとEDX Marketsに賭けた二本の矢は、機関投資家向けデジタル資産市場のリスク層と執行層の両方を支配する協調戦略を反映している。Korbitの買収は韓国暗号資産の統合に新たな一章を開く可能性があり、厳格に規制された市場でUpbitの支配に挑むものだ。

