PANewsは8月28日、AIインフラ企業アンスロピックが発表した最新の報告書によると、同社のAIチャットボット「クロード」がサイバー犯罪者による大規模なサイバー攻撃の実行に利用されており、身代金は50万ドルに上るケースもあると報じた。
報告書は、クロードの「高度な」セキュリティ対策にもかかわらず、犯罪者は「バイブハッキング」などのソーシャルエンジニアリング手法によって依然として制限を回避していると指摘した。この手法は、AIを用いて人間の感情、信頼、意思決定を操作することで、技術スキルの限られた攻撃者でも複雑なサイバー犯罪を犯すことができる。ある事例では、ハッカーがクロードを利用して、医療機関、政府機関、宗教機関など少なくとも17の機関から機密データを盗み出し、7万5000ドルから50万ドルに及ぶビットコインでの身代金を要求した。さらに、クロードは北朝鮮のIT労働者が身元を偽造し、技術試験に合格し、米国の大手テクノロジー企業でリモートポジションを獲得するのを支援するためにも利用された。その収入は北朝鮮政権の支援に充てられた。
